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FAQ(よくある質問)

 

Q.不動産投資の勧誘が違法になる場合とは?


不動産投資の勧誘が違法とされるケースもあります。

金額が大きいだけに相談者も裁判まで進めるか悩むことも多いので、実際の裁判例を紹介しておきます。

勧誘内容や認められた損害について確認してみると良いでしょう。

東京地方裁判所平成31年4月17日判決、東京高等裁判所令和元年9月26日判決の紹介です。

事案の概要

原告は、不動産の購入や投資の経験がありませんでした。教師でした。

被告から投資用マンション購入の勧誘の電話を受けたことを契機に、平成23年6月20日、被告の営業担当社員である岩下と面会することに。

岩下は、原告に対し、504号室のマンション投資についての計算例を示した上、ローンを利用して504号室を購入しても、毎月の手取家賃額とローン返済額、管理費との差額は1万円弱であり、確定申告をすれば、その節税効果も高いなどと、マンション投資のメリットのみを強調して504号室の購入を勧誘。

他方、岩下が、上記のような計算例等の資料を用いて、原告に対し、マンション投資についての空室リスク、家賃滞納リスク、価格下落リスク、金利上昇リスク等をわかりやすく説明することはありませんでした。

原告は、不動産価格が変動すること、賃料収入は保証されないこと、計算例の値も保証されないことなどが抽象的に記載された告知書兼確認書に署名押印していましたが、理解していませんでした。

 

原告は、岩下の上記勧誘を受けて間もない平成23年6月24日、被告から、そのあっせんに係る提携ローンを利用して504号室を購入することとしました。

 

融資のための契約書作成


自己資金は150万円しかありません。
岩下は、提携ローンに係る銀行の融資上限額(代金額の90%)を超える融資金を原告に受けさせるために、504号室の代金額を売買契約書上は2400万円とする一方、原告との間ではこの代金額を2210万円に変更する旨の価格変更合意書を作成。

これにより、原告に2160万円(2400万円×90%)の融資を受けさせました。

融資金2160万円と原告の自己資金150万円は、売買代金代金2210万円と諸費用の支払に充てられました。

 

追加勧誘

原告は、504号室を唯入したことにより預貯金残高がほとんどなくなっていました。

しかし、岩下は、平成23年8月10日、原告に対し、504号室と同じ投資用マンションである501号室の購入を再び勧誘
することとしました。


岩下は、原告に対し、手続きの書面を示した上、年金対策で持つためには退職時に残債務をなくすこと、しかし、退職金で残憤務をなくすことができないからといって、せっかく持った資産を手放すのはもったいないこと、退職時に退職金を使わずに、1000万円の残債務をなくすためには20年間毎月約4万2000円ずつ貯金する方法もあるが、簡単ではないこと、そこで、期間限定でもう一つ投資物件を持ち、退職時に売却して得た売却益をもう一方の投資物件の残債務の返済に充てるという方法があること、例えば、20年後に、501号室の売却価格が2510万円、その残債務が1314万円という試算を前提とすると、その売却益1196万円(2510万円-1314万円)を504号室の予想される残債務1293万円に充てればよいことなど、複数のマンションに投資することのメリットのみを強調して501号室の購入を勧誘。

他方、ここでも、各種リスク説明はされませんでした。

原告は、岩下の上記勧誘を受けて501号室も購入。

自己資金は1万円しかなかったため、岩下は、提携ローンに係る銀行の融資上限額(代金額の90%)を超える融資額を原告に受けさせるために、501号室の代金額を売買契約書上は2510万円とする一方、原告との間ではこの代金額を2160万円に変更する旨の価格変更合意書を作成、2250万円の融資を受けさせました。

最初の売買と同じですね。

 

サブリース契約による賃料収入

原告は、被告との間で賃料保証のあるサブリース契約を締結。

しばらくの間は、岩下の勧誘時に受けた説明のとおり、毎月の手取家賃額とローン返済額、管理費との差額1万円弱を毎月負担すれば足りていました。

しかし、平成26年3月中旬、501号室の現入居者の突然の退去により新たな入居者への賃貸が開始されるまで約1箇月分の家賃が入ってこないことを初めて経験。

今後も同様なことが起きるのではないかと不安を感じ、弁護士に相談。

違法な勧誘行為だったとして、損害賠償請求。

原告は、504号室を代金1900万円で、501号室を代金1920万円で売却。

 

 

 

勧誘行為の違法性

岩下の原告に対する勧誘において、原告主張の不利益事実の不告知、詐欺的な勧誘、断定的判断の提供に当たる行為があったとまではいえないものの、原告は、高校教師の職にあったにとどまり、これまで不動産の購入や投資を一切経験したことがなく、投資に充てることのできる自己資金も僅か150万円程度にすぎなかったから、このような属性を有
する原告に対し、多額のローン債務を負担させてまで各2000万円超のマンション投資を勧誘する岩下としては、少なくともマンション投資についての空室リスク、家賃滞納リスク、価格下落リスク、金利上昇リスク等をわかりやすく説明すべき注意義務を負っていたというべきであるとしました。

ところが、岩下はかかる説明を怠った以上、被告の事業の執行についてされた岩下の上記勧誘には違法行為(説明義務違反)があったといわざるを得ないとの認定です。

詐欺とまでは踏み込めないものの、説明義務違反により違法とされました。

 

損害の発生及び額

原告の購入額から売却額を引いた差額が原告の被った損害としました。

諸費用の損害は、保有し続けることにより生じたものだとして、否定。

賃料収入も、原告が自らの意思により賃貸し続けることにより生じたものであるから、損益相殺の対象とはならないとしました。

利益も、経費も控除せずとの判断です。

 

過失相殺


岩下の原告に対する勧誘上、違法行為(説明義務違反)があったとしても、平成23年当時における原告は、高校教師として稼働するなど相応の社会経験を有しており、また、投資に充てることのできる自己資金が乏しいことも自覚していたのであって、その署名押印に係る告知書兼確認書の記載(不動産価格が変動すること、賃料収入は保証されないこと、計算例の値も保証されないことなど)等を通じて投資用マンション聯入に伴う危険性を認識する契機は十分にあったというべきであるから、その他、本件に現れた諸般の事情を併せ考慮して、4割の過失相殺をするのが相当とされました。

過失相殺後に、弁護士費用を加算した金額が損害として認定されています。

その他、被告からは消滅時効の主張もされましたが、排斥されています。

 

高等裁判所の判断

被告により控訴されましたが、地裁の判断を維持しています。

 

仮に、岩下が「告知書兼確認書」に沿って説明をしたとしても、岩下は、上記「告知書兼確認書」による説明に先立つ各売買の勧誘の時点においては、504号室につき計算例を、501号室につき手書きの書面をそれぞれ示した上、あたかも各種リスクが生じないか無視できるほど小さいかのような不適切な説明を具体的な計算式等に基づいて詳細に行っていたのであって、これにより被控訴人の投資判断を誤らせたことが明らかであるとしています。

控訴人が、その後の各売買の契約締結時になって、各種リスクについて一般的・抽象的な解説をしただけの上記「告知書兼確認書」に沿って説明をしたとしても、それだけでは、被控訴人の上記誤解が解けなかったとしても不自然ではなく、契約締結に至る経験を全体的にみれば、上記「告知書兼確認書」は、控訴人が、説明義務違反を問われないために体裁を整えただけの書面にすぎないというほかないと一蹴しました。

このような書類に署名させられるケースは多いので、この点でも参考になるかと思います。

 

 

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