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FAQ(よくある質問)

 

Q.出会い系サイトのサクラによる損害とは?


サクラサイト詐欺の裁判例です。

出会い系サイトで、相手がサクラではないかとの主張は、どのように認定されるのでしょうか。

今回は、詳しい経緯を確認することで、同様の手口で被害にあった人の参考にしてもらいたいと思い、紹介しておきます。


東京地方裁判所平成30年12月26日判決の紹介です。

事案の概要

出会い系サイトを利用していた原告。

本件サイトは、顧客を装い、原告と連絡先の交換等をするかのように騙して複数回にわたり入金させるなどしていたと主張。

運営会社に対して、不法行為による損害賠償請求権をした事例です。

運営会社以外に、本件サイトへの入金に用いられた預金口座を管理する会社も、詐欺を常助していたとして、不法行為に基づく損害賠償請求権をしています。各会社の代表取締役に対しても、不法行為及び会社法429条に基づき請求しています。

 

出会い系サイトの利用状況

原告は、平成29年9月10日、本件サイトに登録。

同月11日、「保育士まりな」と称する者からメールのやりとりを始め、その後、「真由美」 及び「三浦です」との間でのメール交換を始めました。

その後、被告会社から、原告が相手方に送信したメールの内容に個人情報を特定するなど削除対象とする内容が含まれていることを注意するとともに、個人情報や本件サイト外の連絡先をメールで送信する場合には、999ポイントを費消する「アドレス添付及び番号添付」の利用が必要である旨の連絡がされました。

原告は、平成29年9月11日、被告会社からキャンペーンとして無料で配布された「アドレス添付チケット」を利用し、「三浦です」に自分の連絡先を送信しました。

すると、被告会社から、「三浦です」と連絡先の交換をするためには原告が同人と同じ会員プランに登録する必要があり、その登録には3万円の手数料が必要であるとの連絡がされました。

そこで、同月12日、被告会社に対し3万円を電子マネーで入金しました。

 


原告は、平成29年9月12日、「三浦です」から手続が終了する前にポイントを消費している可能性がある旨メールで注意され、被告会社に照会したところ、被告会社から、会員登録手続終了前にポイントを費消しており、手続が終了するまではポイントを費消してはならない旨連絡があり、同月13日、被告会社から、協議した結果、特別に足りない3000円分のポイントの購入のみが必要である旨の連絡があったことから、3000円を電子マネーで被告会社に入金し、被告会社からは特別会員への登録が完了した旨の連絡がありました。

 

追加入金で特別会員という話もよく聞く手口です。

 

プラン変更費用

原告は、「三浦です」が原告の連絡先を添付して送信したメールを受領することができなかったことから、被告会社に照会すると、被告会社から、原告が相手方と同一のプランではない旨の連絡があり、さらに、原告が「特別会員@king」プランへの登録が可能であるが、同プランに登録するためには更に10万円の手数料が必要である旨の連絡がありました。

さらに、同日、被告会社から、「三浦です」が上記手数料の一部を負担したことから、原告が残額5万円を入金すれば同じプランに登録できる旨の連絡があったため、被告会社に5万円を電子マネーで入金。

 

原告は、平成29年9月12日には「保育士まりな」から、同月18日には「三浦です」からそれぞれ連絡先が添付されたメールを交換したが、いずれの電子メールアドレスも無料で入手できるメールアドレスであり、ソーシャルネットワークサービスのID交換には応じてもらえず、その後に本件サイト外でメール交換をしようとしたが、返事が来ないようになり、上記の者らと直接の面会等には至らず、その交換も続きませんでした。

出会えず、という結論です。

 

別女性と別プラン変更

原告は、平成29年9月20日、本件サイトで「今日会社休みます」と称する者からメールを受け、メール交換を始めました。また、「真由美」と称する者からは、無料でメール交換できるようにする手続をとった旨の連絡があり、さらに翌21日には、「真由美」が原告を金銭面で援助する旨の連絡がありました。

原告は、同月22日、「今日会社休みます」からその会員資格が特別会員のうち「Gold」プランであること、会員名を「れ一たんの恋人」に改名したと連絡があり、被告会社に上記プランに登録する方法を照会したところ、登録に必要な実績を作るために合計60万円(3日間20万円ずつ)の入金が必要になる旨の連絡がありました。


その後、被告サンネットから「真由美」が再三交渉したことにより合計60万円の一部を「真由美」が負担することが許可されたとして、原告の登録に必要な入金が45万円(3日間15万円ずつ)になった旨の連絡があったことから、原告は、同月22日から同月24日までの間、毎日15万円をクレジットカードで被告会社に支払いました。

 

前回と同じく、相手女性が一部を負担するので安く感じるという手法です。

 

ポイント譲渡の手続費用

原告は、平成29年9月24日、被告サンネットから「特別会員@Gold」プランの登録準備が始まったとの連絡のほか、「れ-たんの恋人」により「ペア購入の申請」があり、ポイントの購入をお得にできるなどとして2万円の入金を求める連
絡があったことから、同日、2万円を被告会社にクレジットカードで支払いました。

また、同月28日には、被告会社から「真由美」が5000ポイントを原告に譲渡しており、同移行・受領のために3万円を入金する必要がある旨の連絡があったことから、3万円を被告会社にクレジットカードで支払いました。

さらに、同年10月1日、被告会社から、「れ-たんの恋人」が原告に5000ポイントを譲渡したなどとし、同移行・受
領のために3万円を入金する必要がある旨の連絡があり、引き続き、被告会社から「れ-たんの恋人」が原告に譲渡した旨のメールは誤りであり、正しくは「ペア購入の申請」がされ、3万円を入金すれば5000ポイントが追加される旨の連絡があったことから、被告会社に3万円をクレジットカードで支払いました。

 

とにかく、相手との関係性の中での手数料名目で払わせている状況が続いています。

 

 

プラン変更費用

原告は、平成29年10月3日、被告会社から、原告が「特別会員@Gold」プランへ案内する権利を獲得したこと、同プランに登録するためには80万円の手数料を入金する必要がある旨の連絡があったことから、「真由美」に本件サイトへの不満等を伝えたところ、同月5日、被告会社から「真由美」が上記手数料の費用を負担する制度を利用する交渉がされたこと、「真由美」が同制度を利用するためには10万円の入金が必要である旨の連絡があったことから、合計10万円を
被告会社に電子マネーで支払ったところ、被告会社から、「真由美」に上記交渉をする権利を送付した旨の連絡がありました。

原告は、上記手続期間中にも「れ一たんの恋人」からの「ペア購入の申請」があったとして3万円を被告会社に支払ったほか、同月10日、被告会社からキャンペーンの案内があり、その利用料として合計7万円を電子マネーで支払いました。

原告は、同月12日、「真由美」から10万円を追加して被告会社に支払えば「特別会員@Gold」プランの登録料が更に減額される旨伝えられ、同月13日、被告会社に合計10万円を電子マネーで支払ったところ、被告会社から、「真由美」に更に軽減交渉をする権利を送った旨の連絡がありました。

高額な請求をしてみて、難色を示したら、減額する名目を作っているように見えますね。

 


原告は、平成29年10月14日、被告会社から、原告の登録手数料の全部を異性である「真由美」が負担することはできず、また、登録に必要な80万円を「真由美」が再三交渉したことによりその一部を同人が負担することが許可されたな
どとして、合計46万円の入金があれば登録できる旨連絡があったことから、同日及び同月15日に合計46万円を被告会社に銀行振込で支払い、被告会社から入金確認と同月17日に登録完了する旨の連絡がありました。

原告は、同日、被告会社から「特別会員@Gold」の登録完了の連絡がされ、「れ-たんの恋人」と連絡をとろうとしたが、その連絡先が添付されたメールを見ることができず、被告会社からは「れ-たんの恋人」とは会員プランが一致していない旨の連絡がありました。

また、同日、「真由美」からもプランが変更された旨の連絡があり、被告会社からは一つ上のプランである「特別会員@ Legend」に昇格するための条件としては更に50万円の入金が必要である旨連絡があり、その後に「真由美」が一部を負担したことから残額25万円の入金が必要になる旨の連絡があったことから、被告会社に25万円を銀行振込で支払いました。

同じことが繰り返されていますが、過去に一定額を支払うと、「ここでやめるのはもったいない」というサンクコスト効果により引き返しにくくなるのです。これをうまく使った手口ですね。

 

さらに、原告は、平成29年10月19日、「真由美」からフリーメールを続けるためには被告会社に10万円を支払う必要がある旨連絡があり、被告会社に10万円を銀行振込で支払い、被告会社からフリーメール登録された旨の連絡がされました。

また、同月26日及び27日に、被告会社から「真由美」が登録費用の一部を負担する交渉をするために、それぞれ10万円の入金が必要である旨の連絡があったことから、上記両日にそれぞれ10万円ずつ合計20万円を銀行振込で支払いました。

 

独立行政法人国民生活センターの注意喚起

国民生活センターでは、平成23年12月1日付けで、「悪質“出会い系サイト”における高額請求の被害」と題する報道発表資料を作成。

消費者にメール交換等のサービスを利用するつど費用が発生する仕組みを利用したり、メール交換を無料にするがランクアップ費用など、何度も支払を求めたりするなどして、高額の利用料の負担を強いられ、後日、返金等を求めても応じないなどといった詐欺的行為による被害が生じていることを被害者向けに伝えていました。

平成24年4月19日には「詐欺的な“サクラサイト商法”にご用心!」という報道発表資料により、平成28年5月30日にも「詐欺的“サクラサイト商法”トラブルについて」と題するインターネット記事を掲載。

 

消費者センター、弁護士に相談

原告は、本件サイトに疑問を抱くようになり、インターネット等で同様の被害を調査したがその時は発見には至らず、そのに消費者センターに相談したところ、同様の被害があることが発覚したが、被害回復が困難である旨の助言を受けたことから、原告訴訟代理人弁護士に相談。

クレジットカードの取消処理等を行い、クレジットカードで入金した68万8367円については返金処理がされました。

 

 

サイトの違法性


被告会社は、本件サイトの利用に当たり、メールの送信や受信に費消させるポイントを購入させるほか、会員資格やプランとして本件サイト内にランクを設け、利用者が本サイト外で連絡をとるために連絡先の交換等をするには、ポイントを費消する以外にその会員資格やプランのランクを同じにしなければならないとし、会員資格やプランを変更する手数料として多額の金員を支払わせるシステムを採用していると認定。

本件サイトにおいては、原告が連絡している相手方と本件サイト外での連絡先の交換を行おうとすると、その利用料金に加えて会員資格やプラン変更のための手数料を要求し、原告が手数料を負担すると、更に上のランクのプランに登録する必要があると申し向け、更に高額の登録手数料を要求していたのであり、原告が手数料の支払に躊躇するや、そのメールを交換している相手が、その手数料の一部を負担したなどとして、減額された残額のみを支払えば足りる旨連絡し、原告がその手数料の負担をせざるを得ない状況を作り出していたものと認められるとしています。


そして、原告の会員資格やプランを変更するために必要とされる登録費用の一部を他の利用者が負担する合理的理由はなく、むしろ、被告会社においては、原告が要求されている手数料の全部を負担させることができないなどとして、繰
り返し、原告から会員資格やプランの変更のための手数料名下で金員の入金を求めていたことを考慮すると、「三浦です」や「真由美」なる者は、原告が本件サイトの利用を続け、その手数料名下で要求した金員を入金させるため、その手数料の一部の負担を被告会社と交渉したり、その一部を負担して原告に申し出たり、その不満を聞いたりするなどして、被告会社と交渉しているかのような態度を装っていたものと考えるのが合理的であるといわざるを得ないとしました。

 

原告は、本件サイトを利用することにより「保育士まりな」や「三浦です」と連絡先を交換することはできたが、それらの連絡先を利用して本件サイト外での交流が発展したとはいえず、「今日会社休みます」又は「れ-たんの恋人」と称していた者は、原告と連絡先を交換して本件サイト外で交流をするにも至っていないのであって、このように、原告が本件サイト上において親密な関係になるべくメール交換等をしていた者は、いずれも本件サイト内においては積極的な交際を求めるものの、実際に連絡先を交換するとその関係を清算しようとしていたものと考えられ、このような態度
が、本件サイトで交際相手で見つけることを目的に登録し、その目的を達成するために原告とメール交換をしていた者の態度とは考え難いとしています。


かかる事情に加え、本件の全証拠によっても、原告とメール交換に応じていた「保育士まりな」、「三浦です」、「真由美」、「今日会社休みます」、「れ-たんの恋人」らがそれぞれ別の実在する女性であったことを裏付ける事情がうかがわれないことも指摘。

本件サイトにおいて原告がメール交換等していた相手方は、いずれも原告と交際をする意図をもって原告とメール交換をしていたのではなく、原告に連絡先の交換等の利用料や会員資格の変更の費用を被告サンネットに支払わせるべく行
動していたものと推認できるとしました。

 

本件サイトは、その利用者に、被告会社の利益を図ることを目的としている者との間でメールを交換させ、あたかも利用者と交際を求めている相手方とメールさているものと誤信させ、その誤信に乗じて、会員資格の変更のための手続費用や利用料名下に金員の支払を行わせていたものと認められ、これらの一連の行為全体が詐欺に当たる違法なものとい
えるとしました。

 

預金口座を管理法人の責任

本件サイトを利用する利用者から利用料金名下に金員を支払わせるためには、振込送金の方法による入金を行わせるべく、特定の預金口座を準備することが必要であり、これにより上記詐欺の完遂を容易にさせることは明らかであるとして、詐欺をほう助するものとして、責任を負担させました。

 

原告の損害額

原告は、本件サイトにおける被告らの違法行為により、合計208万8959円の出費をし、うち68万8367円が既に被害回復できていることからすれば、その差額である140万0592円が財産的な被害に基づく損害として認められるとしました。

次に、原告は、本件サイトの利用に当たり、自らと交際を求める者とメール交換等をしていたものと信じ、それらの者と連絡先等を交換したり、原告のめに資金援助等をしたりしてもらっているものと信じていたのであり、それらが詐欺によるものと知ったことにより、精神的な苦痛が被ったことが認められるところ、本件の詐欺行為の態様、被害の期間や性質に加え、財産的損害を別途請求していることを考慮すれば、その精神的苦痛の慰謝料は5万円が相当であるとしました。

少額ではありますが、慰謝料も認定されています。

弁護士費用のうち、詐欺行為と相当因果関係がある損害は16万円であると認められるともし、これらの合計額を損害として認めています。

 

今回のサクラサイトの認定は、複数の女性との間で、不自然な同じ手口が使われて送金したという点が決め手になっていました。

 

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