借金問題
債務整理
債務整理で借金を整理
債務整理という借金問題の解決方法について説明します。
債務整理というと、自己破産や個人再生を含む借金問題を整理する方法全般を指すことで使われることもあります。
ただ、多くの場合には、任意整理と呼ばれる、自己破産や個人再生とは違う意味で使われています。
ここでは、債務整理を、任意整理と同じく、自己破産や個人再生のように裁判所を使った手続ではなく、1社1社と交渉して借金を整理する方法という意味で使います。
債務整理のメリット 利息がかからない
債務整理のメリットとしては、一般的には、債務整理をした後の利息がかからないという点があります。
消費者金融、サラ金、クレジットカードによる借金、ショッピング債務は、かなり高い利息を払わなければなりません。
リボ払いにしていると、借金の元金が膨れ上がっていて、利息だけで年間何十万円も払っていることもあります。
支払っても支払っても、元の借金は減らず、利息だけをひたすら払い続けるというケースもあります。
また、そのような支払いができずに、遅れてしまう、延滞してしまっているケースも多いです。
そこで、債務整理は、このままだと支払いができなくなってしまうので、元金だけでも分割払いでしっかり決めましょう、と1社1社と交渉をして、和解契約という合意をして解決する方法です。
債務整理がうまくいくと、トータルの支払金額がしっかり決まり、それを分割で支払っていくことで、完済できる、という扱いになります。
何回払いなのかがハッキリするので、ゴールが見えます。
債務整理のメリット 依頼した後の負担が少ない
借金の解決方法として、自己破産や個人再生という裁判所を使った方法もあります。
これらの方法は、借金をゼロにしたり、大幅に減額してもらうことができます。
ただ、法律上の要件があったり、色々な申立書類を作らなければならないので、書類の準備や書類作成のため弁護士事務所には何度か来てもらう必要があります。
また、神奈川県の場合、自己破産手続では、裁判所での面談も入ります。
これらの点が負担が大きいと感じる場合には、債務整理という方法では負担が少ないというメリットがあるでしょう。
債務整理の場合には、基本的には、依頼後、事務所での打ち合わせや裁判所に行く必要はありません。
お電話やメール等の簡単な打ち合わせで進められます。
債務整理のメリット 借金のおまとめ、一本化
債務整理で、債権者との合意後の支払いは銀行振込になります。
振込について、弁護士事務所の代行契約を使えば、毎月の支払・送金管理は弁護士事務所で行います。
そのため、弁護士の預り金口座に決められた金額を送金するだけで良くなります。
管理が大変だという人にとってはメリットになるでしょう。
代行契約については、ご自身で送金できるという人は、ご自身での振込に切り替えることも可能です。
債務整理のメリット 官報に載らない
自己破産や個人再生の場合には、住所・氏名が官報に掲載されます。
債務整理では、各社との交渉で解決するものです。
裁判所を使う手続きでもないため、官報には載りません。
債務整理のメリット 過払い金や時効の問題も合わせて解決
債務整理をした場合には、過去の過払い金の精算もあわせておこないます。
過去に年利20%台の支払をしている場合、高すぎる利息が発生していて、その精算ができます。
払いすぎた利息は、まず借金の支払にあてられます。
借金が減ることになります。
借金がゼロになっても支払を続けている場合、その支払は過払い金として戻ってきます。
また、債務整理と切り離せないものとして時効の問題もあります。
債務整理の依頼時に、借金を何年も支払っておらず、多額の遅延損害金が請求されていることもあります。
このような場合、借金自体を、消滅時効で消せないかも合わせて考えます。
借金については、取引を止めてから5年経っていて、裁判等を起こされていない場合、消滅時効制度を使うと、その会社の支払をゼロにすることができる場合もあります。
債務整理では、こちらの解決も合わせてできます。消滅時効の主張ができるようにしておくために、受任通知には、債務承認をするものではない旨を明記しています(そのような記載をしないと、後から受任通知で債務を認めたと主張されるリスクが出てきますので、ご注意ください。)
債務整理の支払額
このような債務整理ですが、債権者1社1社と交渉をすることになります。
交渉なので、決裂してしまうケースもあります。
債権者が債務整理で応じてくれやすい支払期間は、3~5年です。
このあたりの期間で、借金を返すという交渉だと合意ができやすいです。
これを超える合意ができることもありますが、不確定です。
そのため、現在の借金を5年程度で返す金額をシミュレーションしてみて、支払ができない、という場合には、個人再生など別の手続を使った方が良いということになります。
なお、『事例に学ぶ債務整理入門』など弁護士向け書籍の中では、特段の事情がない限り3年以内の分割と書かれていることも多いですが、現在は、どちらかといえば5年程度の分割交渉がまとまる債権者の方が多いです。
実務経験がない弁護士だと、本のままの情報を伝えられることもありますので、ご注意ください。
債務整理による解決業者
2019年時点で、以下の業者で和解による5年程度の分割払いの合意ができています。
・アコム
・SMBCコンシューマー・ファイナンス(プロミス)
・新生フィナンシャル(レイク)
・楽天銀行、楽天カード
・ジェーシービー
・オリエントコーポレーション(オリコ)
・イオンクレジット、イオン銀行
・エポスカード
・クレディセゾン
・ライフカード
・ゴールドポイントマーケティング
・三菱UFJ銀行債権
・住信SBIネット銀行債権
・アビリオ債権回収
・ジャックス
弁護士費用について
弁護士費用として、
着手金(2万円+消費税)×件数
がかかります。
ただし、最低金額が5万円+消費税ですので、1件でも2件でも5万円+消費税となります。
また、支払についての合意ができた場合、報酬として同額がかかります。
弁護士費用については過払い金の発生が見込まれる場合を除き、2回~3回までの分割は可能です。
費用の支払中は、受任通知により返済は止まっています。
これでも費用を払えない場合には、収入や生活状況によっては、法テラスによる立替払い制度を利用することが考えられます。ただし、審査があるため、弁護士による受任通知の発送までは相当の期間がかかります。
その他には、主に郵便費用として実費が数千円かかります。
また、和解成立後の分割払いの代行も依頼される場合には、振込手数料分を依頼者の負担とし、これを含めて手数料として振込1件につき1000円+消費税が必要となります。
債務整理の流れ
相談を受けてから、支払開始までの流れは次のようなものです。
① 弁護士に相談
弁護士がお客様の状況等をお伺いし、アドバイスいたします。
借金相談の方の初回相談料は無料ですのでお気軽に相談ください。
返済が遅れていて督促を受けている場合や支払期日が迫っている業者がいる場合には早めの日程で対応します。
- ➡ 相談方法
- ➡ お持ちいただく資料について
② 弁護士に依頼
無料相談を受けたからといって、ご依頼いただく必要はございません。
また、ご家族と検討するなど持ち帰って、後日、依頼ということもできいます。
弁護士の回答を検討したうえで、ジン法律事務所弁護士法人にご依頼をご希望される場合、弁護士費用をしっかりと記載した委任契約書を作成します。
③ 弁護士が受任通知を業者に発送
これにより、業者からの直接の請求は止みます。
この時点でカードを返還、銀行に借り入れがある場合、預金口座の残高が相殺、口座が凍結されます。
ご依頼をご希望の場合には、業者が発行するカードもお持ちください。
また、受任通知には業者の登録住所を載せますので、住所変更があり届出をしていない場合には、旧住所もわかるようにしておいてください。
④ 業者から今までの取引資料を出してもらう
完済分も含め、これまでの取引履歴を全て出してもらいます。
⑤ 現在の元本額を確定する
過払い金や時効のチェック後をしたのち、現在の元本額を確定します。
法定利息を超える利率での取引が含まれている場合は、再計算をします。
⑥ 交渉をして和解を成立させる。
業者との間で和解交渉をします。
⑦ 支払開始
和解内容に応じて、支払いを開始します。
和解成立後の分割払いの代行もご依頼いただけます。
振込代行は、振込手数料分を依頼者の負担とし、これを含めて手数料として振込1件につき1000円+消費税が必要となります
債務整理のご相談
債務整理のご相談は無料です。
平日の日中以外に、夜間や土日、祝日も対応しております。
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